マルハニチロでは、病院施設向けの商品を幅広くラインアップしています。医療従事者の方よりご意見・ご要望を頂きながら改良し、商品だけではなく、レシピなどお役立ち情報を日々更新しています。
また、施設で食べていた食事を退院後家に帰ってからも安心してお召し上がりいただけるよう在宅向け商品もご用意しており、退院指導にお役立て頂いております。
順天堂大学医学部附属浦安病院
「QOL向上を目指して」
許可病床数
一般病棟656床
使用商品
やさしい素材シリーズ
提供している食形態と人数
食形態:常菜食、全粥、ソフト食
商品使用食形態:ソフト食
使用人数:10人
採用を決めたきっかけ
きざみ食対象の方に食事を提供していたところ、誤嚥のトラブルが発生したことが、食材を見直すきっかけとなりました。患者さんにとって、安全で衛生的、なおかつ美味しい食事とはどのようなものかを考えていたところ、「やさしい素材」と出会いました。比較的美味しく、使いやすかったので、採用することになりました。
どんなときに使用していますか?
常時(朝・昼・夜)
実際に使用してみて
一番は、素材そのものの味ということと、彩りが良いです。特に野菜は彩りが良く、目で見ても楽しめます。芋類はべたつきがなく、口腔内に残りにくいので、重宝しています。手作りで作るとどうしてもべたついてしまい、誤嚥の危険も伴います。また、必要な時に必要な分だけ使用できるため、無駄がなく、経済的で助かっています。
おすすめレシピ
鮭のホワイトソースがけ
食材
- やさしい素材さけ: 40g
- やさしい素材温野菜じゃがいも: 16g
- やさしい素材温野菜いんげん: 10g
- ホワイトソース
- 小麦粉: 2.5g
- バター: 2.5g
- 牛乳: 40g
- 水: 15g
- 塩: 0.2g
作り方
- やさしい素材さけ、温野菜じゃがいも、温野菜いんげんは、1.5㎝角にカットする。
- 1を器に盛り付け、蒸す。
- ホワイトソースを作る。鍋にバターを溶かし、小麦粉を加えて炒める。牛乳、水、塩を加えて混ぜる。
- 2に3をかける。
ワンポイント
器ごと温めるので、盛り付けが簡単です。
これから導入する方へメッセージをお願いします
きざみ食は、衛生的にも食塊を作り呑み込む場合においても、患者さんにとって食べにくく、誤嚥しやすい形状であるため、工夫が必要です。やさしい素材は、ミキサーにかけ、裏ごしするなどの手間が省略でき衛生的。また、種類が豊富なので、さまざまな料理にアレンジが可能なので、施設の色も出せます。喫食率の向上、QOLの改善を目指す工夫のひとつとして上手く活用していきたいです。
医療法人社団 幸隆会 多摩丘陵病院
「物性の安定、衛生面改善のために」
許可病床数
一般病棟144床、地域包括ケア病棟52床、療養型病棟44床、
回復期リハビリテーション病棟76床
使用商品
やさしい素材シリーズ
提供している食形態と人数
食形態:常菜食、軟菜食、五分菜食、三分菜食、一口大とろみ食、ソフト食
商品使用食形態:ソフト食
使用人数:20~30人
採用を決めたきっかけ
ミキサー食、嚥下困難食(刻みとろみ食、刻みゼリー食)の物性が違う時があるとのご意見が栄養委員会で病棟から上がり、見直しを行うことになりました。看護師、言語聴覚士、委託会社責任者、病院管理栄養士で検討会を何度か行いました。
初めは、在宅での使用も視野に入れ、委託会社の工場でソフト食を製造し在宅でも購入できるようにしていきたいと思っていましたが、すぐに対応は難しいため、アレンジのきく「やさしい素材」を使用して、委託会社責任者が献立を立ててくれ、試作品を検討会で試食したところ、好評のため導入しました。「やさしい素材」は在宅向けの商品もあるので、在宅に戻られる方にも案内できて重宝しています。
どんなときに使用していますか?
常時(朝・昼・夜)
主に嚥下困難食として、誤嚥の危険性のある方や、口腔内で食塊形成のできない方、咀嚼のできない方などに提供しています。
実際に使用してみて
常時(朝・昼・夜)
素材のみの味なので、ソースで色々とアレンジしやすいと思います。色も鮮やかで、以前のミキサー食に比べて彩りが良くなりました。ただ、切り方などを工夫してはいるのですが、形が似たような形になってしまうため、長期になると飽きてしまう方もいらっしゃるので、今後の課題かと思います。
また、手間が省け、今まで何人かで行っていた作業を1人で行うことができるようになりました。急な食数変更があってもすぐに対応ができるので、食材の無駄も減りました。
ミキサー食のように、加水の必要もないので少量でエネルギーが摂取でき、患者様の負担も軽減されました。
おすすめレシピ
いかのトマトソース
食材
- やさしい素材いか: 40g
- やさしい素材温野菜こまつな: 20g
- ブイヨン: 1g
- トマトケチャップ: 5g
- 砂糖: 2g
- とろみ調整食品: 適量
作り方
- やさしい素材いか、温野菜こまつなは、食べやすい大きさにカットし、蒸す。
- 鍋にブイヨン、トマトケチャップ、砂糖を煮立て、とろみ調整食品でとろみをつける。
- お皿に1を盛り付け、2をかける。
ワンポイント
いかの白、小松菜の緑、ソースの赤で彩り鮮やかなレシピとなっています。
これから導入する方へメッセージをお願いします
以前、手作りで嚥下困難食を作成していた時は、物性が違うことが度々問題になっていましたが、「やさしい素材」を使用してからは、安定したものを提供できるようになりました。また、作業工程が少なくなったことで、衛生面も良くなったと思います。