導入事例
医療法人社団慈誠会 慈誠会前野病院
「栄養基準に沿った安全で栄養豊富な季節感のある食事」の提供
手作りを主体とし、再現が難しい食材は既製品介護食を活用して、安全な食事提供を行う。
施設分類:慢性期病院
ベット数:医療療養病床108床、介護療養病床63床 計171床
関千枝さん(前列中央) および 栄養科の皆様
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食形態ごとの内訳
コード なし 0j 1j 2 3 4 名称 経管または経鼻 補助食品 プリン食 ミキサー食 ソフト食 きざみとろみ 対象人数 20 対象者に随時提供 7 4 4 4 -
嚥下調整食を導入する際のポイントや流れ
1.導入理由
重症度の高い患者様の割合が高く、それぞれの嚥下機能に合わせた高栄養で見た目に配慮した食事提供を行う必要があり、2006年より嚥下調整食を導入しております。
2.流れ
(1)栄養科スタッフがセミナーなどに積極的に参加し、嚥下調整食をしっかり理解した上で、試作を重ね導入のマニュアルを作成
(2)栄養管理委員会にて嚥下調整食の説明、試食をし、協議した上で承諾を得る
(3)院内研修会にて嚥下調整食の導入理由、安全性などを説明。また、食事介助の際に、崩してしまうとコード分類が変わってしまうため、実際に試食を行い、食事介助のしかたを体験する
(4)主治医の了承を得て提供開始
(5)食事の際、定期的に管理栄養士が食事の状況を観察する
3.ポイントや工夫点
一度にたくさん摂取することが難しい高齢の患者様に少量で高栄養な食事提供できるよう既製品介護食や栄養強化食品(プロテイン、ファイバーなど)を味が変わらない程度使用し、高齢者に不足しがちな、カルシウム、鉄分、食物繊維、亜鉛、ビタミンC、A、B₁、B₂、Dなど充実させた献立を作成し提供してます。
また、調理はすべて管理栄養士、栄養士が行い、嚥下食日誌に調理工程(食材、増粘剤、水分、調味料など)や検食コメント(味、ざらつき、離水、硬さなど)を毎食記載します。
細かく記録を残すことで問題点がわかりやすく、すぐに改善することができます。
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どんな風に活用しているか
作業工程が多い行事食提供時や、少量使用したい時などに活用しています。
小分けになっているので、解凍してすぐに使用でき便利です。
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既製品を使うことのメリット
形成が難しい食品(コーン、キウイ、苺、バナナなど繊維や種子が多い食品)は既製品介護食を使用する事で、バラエティー豊富なメニュー提供ができます。
今回のひな祭りメニューのように、やさしい素材の形、香り、彩りを利用することで簡単に華やかな行事食を作ことができます。
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費用について
解凍してそのまま使用でき、光熱費を抑えることが出来ます。
手作りと既製品介護食を組み合わせて使用することで、安定したコストを保つことができます。
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献立例
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