今どんなことに悩んでいますか?
利用者さんのためにいろいろなことをやってあげたいという気持ちとは裏腹に、目の前の業務をまわすことや職場の人間関係に時間をとられて、思うように仕事ができず、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
1人職場の栄養士さんも多く、なかなか相談できないという声もよくお聞きします。
私は特別養護老人ホームで栄養士の仕事をして10年目になります。
以前と比べると、協力者が増え、人や職場の環境に恵まれるようになったことを実感しています。
やりたいことがスムーズにできることが増え、日々楽しく仕事をしています。
1、感謝の気持ちを忘れない、言葉で伝える
まず大前提として、1人では仕事はできません。
献立を考える栄養士さん、朝早くから出勤して食事を作ってくれる調理師さん、入居者さんへの声かけや食事介助をしてくれる介護士さん、入居者さんの健康管理、食事内容の検討などを一緒にしてくれる看護師さん、いろいろな行事のサポートをしてくれる相談員さんや事務員さん。
その人達の協力があって初めて、食事が提供でき、行事食やイベントが遂行できます。
そのことを当たり前と思わずに、普段から感謝の気持ちを言葉で伝えるように心がけています。
何か1つでも自分がやりたいことをやれているとしたら、それはたくさんの人の協力や応援があるということです。
2、それぞれの仕事や立場の大変さを理解する
自分が仕事に追われている時を想像してみてください。
そこに他部署から新しい提案があった場合、そんな余裕はない・・・と思うことはありませんか?
自分の仕事が大変なように、周りの人も大変です。
新しいことを提案することは、その人の仕事が増え、負担になるかもしれません。
やりたいこと(理想)とやれること(現実)は違うということは、今までいろいろ経験して痛感してきました。
私は提案時、「これならできそう」と思ってもらえるようしっかり計画・立案をします。
また、あくまで提案であり、その人のその時の状況や大変さを理解した上で、その人がどこまでなら負担なくできるかを聞き、一緒に考え、すり合わせをして答えを出すように心がけています。
人は決められたことよりも自分が決めたことをやる方が、楽しく仕事ができると思います。
一方的に決定を伝えるのではなく、一緒に作り上げようという意識を持って接しています。
3、利用者の声や他部署の評価を伝える、直接聞く機会を作る
栄養士は普段から利用者さんと関わることが多くあり、利用者さんの声を直接聞くことができる立場にあると思います。
その一方、調理師さんは厨房業務がほとんどで、利用者さんの声や他部署の評価を聞くことが少ないように感じています。
私が新人の頃、調理業務をしていた時は、毎日大量調理に追われて、言葉を交わすのは厨房の中の職員だけでした。
提供した料理がどうだったのかを聞くよりも、業務をまわすことに一生懸命だったのを覚えています。
その中でも、利用者さんが直接「美味しかった」と言いにきてくれたり、他の職員から「〇〇さんが美味しかったと言っていたよ」と伝えてもらった時、とても嬉しくもっと仕事を頑張ろうと思いました。
美味しいと喜んでくれるとやりがいになりますし、他部署の評価は自信に繋がると思います。
栄養士は、利用者さんの声を伝えたり、調理師さんが周りからの評価を直接聞く機会を作ったりと、利用者さんや他部署職員と調理師を繋ぐ役割を担っていると思います。
★摂食嚥下障害に関する基本的知識から実践的な対応方法、介護食(嚥下調整食)の作り方までご紹介!
摂食嚥下実践ラボはこちら
★そのほかのコラムはこちら
★おすすめのコラムを配信中!